親子関係・子育て-2

いい訳をしたくても、なんだか心が押さえつけられてから。なにも言えるわけがないじゃない！ただただ、母を下からじっと睨みつけていました。心の中では「だって…。」と言いたいのです。なにか言うと話を最後まで聞かずに、私の話の腰を折る。言ってる途中から言葉をかぶせて更に怒ってくる。私が黙っている方が、母の怒りは早く終わるのです。

でも、自分がいくら悪くても、なんだか自分のことを分かってもらえない。悔しくて涙目で思いっきり、母を睨みつけてやるんです。すると、母は「なんなの。その目は！」やっぱりね。なにもしないのが一番。

今思うとあの時、私はいい訳をしようとしたんじゃない。自分のした事を正当化したいと思っていなかった。私の話を聞いて欲しかっただけなんだよ。自分がどう思ってるか耳を傾けて、ちょっと聞いて欲しいだけ。
でも、お母さんとちゃんとコミュニケーションをとることができなかった。だから、私は「いい子でいなきゃいけない。」いい子にしていないと認めてもらえないから。愛してもらえないから。

私は大人になっても、人一倍不安で相手の顔色を見ます。小さい時から相手が私を、どう思っているんだろうかと気になります。

カウンセラーの人に聴いてもらって、「そんな中で、よくここまでやってきたね！」そう言われて、ようやく胸のつかえが下りたような気がしています。こどもは親を選べないんだよ！このつらさがお母さんには解らなかったんでしょうね？

大変な思いをしながら、必死に愛情を注いで育てたつもりだった。夫とコミュニケーションが取れなかった分、こどもに愛情をかけ、その分大きな期待をかけていた。しっかり子どもを育てて、ダメな親だと思われたくない！いい親でありたいと思っていたけど、ホントは違ってたんだね。自分のためにいい子を求めていた事に気がつきました。ホントにごめん。

• ちゃんとした人間になりなさい
• しっかりして、人に迷惑をかけないようになりなさい
• 頑張って立派な社会人になれ！

こどもに期待することが多かった分、期待に添わないこどもに憎しみと怒りを持った。なぜなの？どうしてなの？どうして頑張れないの？ちゃんとしなくちゃダメじゃないの。

大きな病気もせず、学校に行かないと言ったこともなく、平々凡々と過ごしてきたあなた。それがすごいことだと母は今、思っている。

• なんにもないことがしあわせ
• 普通であることのありがたさ
• あなたがなんとか元気でやっている。
• あなたが自分なりの人生を歩んでいる

そう言ってもらって、母は涙が止まらなかった。あなたはとてもいい子だったのに、それに長い間気がつかなくてごめんね。親子関係の確執で、怒りや憎しみで苦しんでいる人がこんなに沢山いる。その現実に直面していろいろ思うことがあります。親子だから話し合ってみたら、相手の気持ちが分かり合える時がきっと来る。そう思っています。

お兄ちゃんはトイレがきちんと自分でできていた。なのに、妹が来てからはカーペットの上で、カーテンの傍で、遊んでいる途中で、多量におもらしをするようになった。家族は気をひくためにわざとやっていると受け止めた。今まではしっかりできていたのに、なぜこんなことをするのと、大声で怒鳴ったりした。

その度に落ち込んだ様子で不安な表情になっていく。おもらしした後はバツが悪そうに、うなだれている。叱ってもおもらしは一向に治りません。それまでは無駄に吠えることもせず、穏やかなワンちゃんだったのに、吠えたり、険しい表情になったりしました。

家人はできるのにわざとやっていると思いこんでいた。しっかりしてほしいと厳しい態度で接した。でも、「赤ちゃん返りかもしれない？」そう思うようになりました。頑張ってトイレの前まで行くこともあるのに、トイレの前でおもらししてしまう。これはちょっと変かも？まだまだ甘えたい時期だから、もしかしたらなんらかのメッセージかもしれない？

そこで対応を変えて、そそうをしても叱らずに見守ることにしたそうです。家人は寂しい思いをさせないようにと、お兄ちゃんを抱きしめたり、スキンシップを心がけるようになりました。それからちょっとずつ失敗の回数が減るようになったとのこと。今はゆっくりと見守っているそうです。

人間社会でも子育ての中で、「あなたは、お姉（兄）ちゃんなんだから。」といって、こどもにつらい思いをさせてしまうしまうことがあります。先に生まれても、後に生まれても同じこどもです。むしろ、まだよくわからない小さな子どもだからこそ、上の子には目をかけてあげたいものです。子育ての練習をさせてもらっているという、若いご夫婦の言葉に響くものがありました。